第560回定期演奏会
1990~98年に音楽監督&第9代常任指揮者として京響を率いた井上道義が登場!ガーシュウィンの粋な小品に、本格派の瀬尾久仁&加藤真一郎ピアノデュオによる2台のピアノのための協奏曲と、京都出身の名ソプラノ谷村由美子が京響コーラスとともに聖母の悲しみを歌うスターバト・マーテルで、軽妙洒脱&新古典的なプーランクの美の世界を!
井上 道義(指揮) 瀬尾久仁&加藤真一郎ピアノデュオ
(c)Orchestra Ensemble Kanazawa (c)Marco Borggreve
谷村 由美子(ソプラノ)
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指揮 井上 道義 Conductor : Michiyoshi INOUE
1946年東京生まれ。桐朋学園大学にて齋藤秀雄氏に師事。1971年ミラノ・スカラ座主催グィド・カンテルリ指揮者コンクールに優勝して以来、一躍内外の注目を集め、録音をはじめ世界的な活躍を開始する。ニュージーランド国立交響楽団首席客演指揮者、新日本フィルハーモニー交響楽団音楽監督、京都市交響楽団音楽監督を歴任し斬新な企画と豊かな音楽性で注目を浴びた。
これまでにシカゴ響、ハンブルク響、シュトゥットガルト管、バーデン・バーデンの各放送交響楽団、ミュンヘン・フィル、ドレスデン・フィル、スカラ・フィル、レニングラード響、フランス国立管、ブタペスト祝祭管、ハンガリー国立管、ルーマニア国立放送響、ボルティモア響、KBS響、および、ベネズエラ・シモンボリバルに登場している。1999年から2000年にかけて、マーラーの交響曲全曲演奏会を10回シリーズで、新日本フィルハーモニー交響楽団とすみだトリフォニーホールにて行い、「日本におけるマーラー演奏の最高水準」と高く評価された。2007年、日露5つのオーケストラとともに「日露友好ショスタコーヴィチ交響曲全曲演奏プロジェクト」を東京・日比谷公会堂にて開催。音楽・企画の両面で大きな成功を収めた。
1998年「フランス政府芸術文芸勲章」、2009年「三菱UFJ信託銀行賞」、2010年「平成22年京都市文化功労者」、社団法人企業メセナ協議会「音もてなし賞(京都ブライトンホテル・リレー音楽祭)」を受賞。2007年1月よりオーケストラ・アンサンブル金沢音楽監督、ならびに石川県立音楽堂アーティスティック・アドバイザーに就任。ラ・フォル・ジュルネ金沢を含む多くの実験的企画を敢行し続けている。自宅にアヒルを飼っている。
オフィシャルサイト http://www.michiyoshi-inoue.com/
ピアノ 瀬尾 久仁 & 加藤 真一郎 ピアノデュオ
Piano : Kuni SEO and Shinichiro KATO Piano Duo
桐朋学園大学ピアノ科に学ぶ瀬尾久仁と、作曲科に学ぶ加藤真一郎が在学中の1998年にピアノデュオを結成。ドイツのロストック音楽大学大学院ピアノデュオ科、ミュンヘン音楽大学マイスター課程ピアノデュオ科を修了。2008年、ピアノデュオとして初めて文化庁新進芸術家海外留学制度研修員に選ばれ、引き続き、ドイツで研鑽を積む。国際コンクールの中でも最難関とされているマレイ・ドラノフ国際2台ピアノコンクールで第1位を受賞、日本人デュオ初の快挙を果たす(2005年)。他にも、国際ピアノデュオコンクール(ポーランド)第1位及びショパン賞受賞のほか、日本・海外の主要コンクールで優れた成績を収めている。北ドイツ放送(NDR)、バイエルン放送(BR)、NHK-FM「ベストオブクラシック」、NHK「名曲探偵アマデウス」「クラシック倶楽部」に出演。2009年サントリー芸術財団主催サマーフェスティバルにおいて、沼尻竜典(指揮)、東京都交響楽団とともにペーター・エトヴェシュ「2台ピアノとオーケストラのための協奏曲」を日本初演、2011年文化庁主催「明日を担う音楽家たち」で円光寺雅彦(指揮)、東京フィルハーモニー交響楽団とプーランク「2台のピアノと管弦楽のための協奏曲」を共演。2010年には国際交流基金の助成を受け、アメリカ・カリフォルニア公演を行った。これまでに野本由紀夫、藤井一興、ハンス=ペーター&フォルカー・ステンツル、ヤアラ・タール&アンドレアス・グロートホイゼン、アルフォンス・コンタルスキーの各氏に師事。http://seokato.com/
ソプラノ 谷村 由美子 Soprano : Yumiko TANIMURA
京都市生まれ。京都市立芸術大学、同大学院首席修了。びわ湖ホール声楽アンサンブル専属メンバーとして活躍後,2001年より奨学金を得てパリ国立高等音楽院(CNSMDP)声楽科大学院課程に留学。その後パリ国立地方音楽院(CNR)では古楽演奏のディプロムも取得する。
バロックから現代まで幅広いレパートリーをもち、フランスはもとよりヨーロッパ各地、日本において主にリサイタル、宗教曲のソリストとして活躍。特にミシェル・コルボ指揮ローザンヌ声楽アンサンブルとは、2004年の「マタイ受難曲」日本ツアーを皮切りに、指揮者の信頼を得て各地の主要な音楽祭等でも度々共演。2008年、佐渡裕指揮ラムルー管「カルミナ・ブラーナ」にソリストとして抜擢され、パリ、シャンゼリゼ劇場にデビュー。2010年には沼尻竜典指揮大阪センチュリー響「火刑台上のジャンヌ・ダルク」に聖処女・天の声で出演。昨年はマルゴワール指揮ヘンデル「ジュリアス・シーザー」にも参加、7月には広上淳一指揮日本フィルと「オーヴェルニュの歌」を好演。今年5月にはマルゴワール指揮ロッシーニ「セヴィリアの理髪師」のベルタ役で出演した。現代を代表する作曲家G.クルタークやH.デュティユーとも親交があり、ヨーロッパ各国において記念演奏会に出演した。
“ピエール・ベルナック声楽コンクール”、“リリー&ナディア・ブーランジェ国際コンクール”、“リヨン国際室内楽コンクール”のそれぞれに優勝、“エリザベト国際コンクール”セミファイナリスト、“日本音楽コンクール”入選など数多くのコンクールで優秀な成績を収め、各方面より高い評価を得る。京都青山音楽賞、京都市芸術新人賞受賞。京都市立芸術大学専任講師を経て、現在は拠点をフランスに移し、ヨーロッパと日本を中心に音楽活動を展開している。
合唱:京響コーラス Chorus : Kyoto Symphony Chorus
1995年秋、京都コンサートホール開館記念の京都市交響楽団定期演奏会「第九」での演奏を機に京響第九合唱団として結成。京響の自主演奏会を軸にオーケストラ合唱作品に取り組み、更に音楽的な活動を展開する合唱団として、2012年4月から「京響コーラス」と名称を変更、創立者の井上道義を創立カペルマイスター、京響常任指揮者広上淳一をスーパーヴァイザーとして迎えて新たにスタート。2012年は、8月に京響第560回定期演奏会でプーランクのスターバト・マーテル、12月は第九コンサートに出演を予定しており、より一層の発展を目指している。現在、16歳以上の約150名の団員で構成されており、毎週月曜日の夜を中心に京響練習場・京都市内文化会館で練習を行っている。